麻痺した腕に対するリハビリ紹介【脳梗塞、脳出血、くも膜下出血】
こんにちは。
リハビリセンター岡崎駅前の飯塚です。
今回は、当センターで私たちがよく行うリハビリの一場面を紹介したいと思います。
紹介するのは腕のリハビリで、利用始めの頃に行う事が多いです。
麻痺の影響で✅腕の筋肉の緊張が高い方、✅感覚障害を持った方、✅スムースに腕を動かすのが苦手な方などに対し行う腕の感覚(動き)に着目したリハビリとなります。
【準備】
- 利用者様にテーブル前に座っていただく。
- 利用者様の左右の肩の前に 板(四角形) を置きます。
【方法】
- スタッフが利用者様の腕を持ち、四角形の4つの角のどこか1ヶ所に手を運びます。 この時、利用者様には目を閉じてもらい、また腕の力は抜いてもらって感じる事に集中してもらいます。
- 利用者様に 板のどの角に指が行ったか を答えてもらいます。
- おおよそ5問程度、行います。
※まずはデモンストレーションで、良いほうの腕から行って、次に麻痺したほうの腕で行う事が多いです。 利用者様の状態(右麻痺か左麻痺かといった事)によってやり方は変わります。
※写真では、自ら動かして角に手(指)を運んでいますが、実際には、スタッフが利用者様の腕を持ち、板の4つの角のどこか1ヶ所に手を運びます。
このリハビリで、私たちが何を見ているかというと、、、
答えを言う前にブログを見て頂いている皆さんに質問です!
板の4つの角のどこか1ヶ所を当てるためには、
身体のどこの動きに注意しないといけないか分かるでしょうか?
正解は、肩と肘の動きになります。
四角形だと、 内外の違い と 前後の違い を頭のなかで区別しないといけませんね。
1つ1つ解説していきます。
まずは、四角形の内外の違いとしては、肩の外転(内転)の動きが変わってきますね。
上の写真で分かるように外側に行った時と内側に行った時では、 肩の開き具合 が違うため、そこの違いを感じ取れるかが重要になります!
肩の外転、内転などの動きについては、こちらのブログで解説しております。ご参照ください!
↓ ↓ ↓
前後の違いについては、 肩の屈曲(伸展)の量 が変わりますね。
(※屈曲、伸展の動きについては上のブログを見てください!)
前後の違いは、もう1つ 肘の曲げ伸ばしの量 も変わってきます。
上の写真で分かるように前に行った時と後ろ側に行った時では、肩と肘の動く量が変わり、 各関節の開き具合(動いた感触)が変わってきます!
このリハビリで、それらを感じ取る事が出来るかといった事を見る評価と、
実際に行う事で、肩や肘の感覚(動き)を感じ取るのが苦手な方に関しては、トレーニングになります。
また利用者様の感じ取る力に加え、 腕の動きに関してどのような考え を持ってらっしゃるかも確認します。
そのため利用者様の 素の状態 を見るために、あえてデモンストレーションで肩や肘の動きの事は教えずに課題を始める事もあります。
そうすると利用者様のなかには、肩や肘で手を運ぶという考えがなく、 手(指)の移動だけに意識が向き 、この問題で間違えることが多くあります。
また その時には腕に緊張が入りやすい方もみえます 。
その場合は、肩や肘の動きをレクチャーし、肩や肘の動きを意識してもらって、感じ取る力に変化があるか、また筋肉の緊張状態に変化がみられるかを確認していきます。
このようなリハビリを続けていくなかで、感覚(動き)を感じ取りやすくなったり、腕の筋肉の緊張が緩和したり、スムースに腕を動かしやすくなったりといったことが効果として出てくるものと考えます。
また板(四角形)では肩肘の動きに差が少なく感じ取りにくい方に関しては、
難易度を下げて四角形よりも肩や肘の動きに差が出る
番号を書いたボードを使用する事もあります。
このように利用者様に1人1人に合わせたリハビリを提供しております。
今回は、板(四角形)のリハビリを簡単に紹介いたしましたが、
感じる際のコツや、このあとに続くリハビリはたくさんあり、
ここでは紹介しきれません。
また別の機会に1つずつ紹介していきたいと思います。
マンツーマンのリハビリを受けたい方、脳卒中の後遺症(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、病院退院後のリハビリでお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
是非私たちを頼っていただいて、一緒に動きの改善・上達を目指しましょう。
リハビリセンター岡崎駅前 (リハビリ型デイサービス/脳卒中個別リハビリ)
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