手指のストレッチの方法とコツ【脳梗塞、脳出血、くも膜下出血】
こんにちは。
リハビリセンター岡崎駅前の飯塚です。
今回は、手指のストレッチの方法とコツについて紹介したいと思います。
ストレッチといっても、ただ手指を闇雲に引っ張るようなやり方では、ありません。
ゆっくりと行ってもらうなかで、筋肉の緊張や関節の動きを確認しながら行う方法になります。
無理に引っ張る方法は、関節や筋肉を傷める可能性があるので、オススメはしません。
※特に脳卒中後遺症の方で、感覚障害を有している場合は、どのぐらい伸ばしているかなどの感覚が感じづらい為、注意が必要かと思います。
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等の脳卒中後遺症で、痙性が強くみられる方では、筋緊張亢進に伴い、手指が硬くなりやすい方がいらっしゃるかと思います。
手指のやわらかさを保つことは、手指を使っていく前の段階として、非常に重要と考えます。
では手指が硬い方は、どこの関節が硬いでしょうか?
どこの関節に硬さがあるかを、把握しながらストレッチを行うと、より効果的かと思います。
手指の関節については、3つに分けることができます。
これを専門的言葉に言い換えると、
🔶第1関節 →→→ 遠位指節間(DIP)関節
🔶第2関節 →→→ 近位指節間(PIP)関節
🔶第3関節 →→→ 中手指節間(MP)関節
※親指はMP関節と指節間(IP)関節に分かれる。
手指の関節について理解できたところで、次に具体的なやり方を説明していきます。
※下の写真は、すべて右手の麻痺を想定しております。
まず麻痺した手指は、どこの関節が硬くなっているでしょうか?
目で見て確認しましょう。
そして、麻痺したほうの手の状態を良いほうの手でマネてみましょう。
そうすることで、どこの関節がどの程度、曲がっているかが把握できるかと思います。
次に、マネた良いほうの手を、指を伸ばす(開く)方向に動かしていきましょう。
その良いほうの手の感触を参考にして、
今度は頭のなかで麻痺したほうの手指の開く感触をイメージします。
イメージできた方向に、麻痺したほうの手指を、良いほうの手を使ってゆっくりと伸ばしていきましょう。
普段何気なくストレッチを行っている時と比べていかがでしょうか?
変わったことがあったでしょうか?
いつもより手指の筋肉の緊張が抜けたり、関節がスムースに開いていくる方もいるかと思います。
今回は、ストレッチという形で紹介しましたが、
動かす関節や運動の方向をイメージする練習にもなるので、
今後、手指を動かしていくトレーニングにも使えるものになるかと思います。
もう一度、方法をまとめてみます。
- 麻痺したほうの手指の状態を、目で見て確認しましょう。
- その状態を良いほうの手でマネてみましょう。
- 次に、マネた良いほうの手を、指を伸ばす(開く)方向に動かしていきましょう。
- その良いほうの手の感触を参考にして、今度は頭のなかで麻痺したほうの手指の開く感触をイメージしましょう。
- イメージできた方向に、麻痺したほうの手指を、良いほうの手を使ってゆっくりと伸ばしていきましょう。
【注意事項】
上記練習を行った際の事故、症状の変化や当センター以外での施設で生じた事柄に関しては、責任を負いかねますので、予めご了承ください。また効果に関しては、個人差があります。
また今回紹介した内容では、手指の緊張具合に変化がみられない方もいるかと思います。
手指の緊張が、姿勢が悪かったり、肩に緊張が入っていたりすることで、手指に緊張が出てしまっている方もいらっしゃいます。
その場合、姿勢のコントロールや、肩の運動制御を行う必要があります。
専門的な話になってしまうため、ブログでは説明しにくいところでもあります。
手指に緊張が入って、なかなかうまく手を動かせなくて困っている方に関しては、当センターで直接指導させていただけたらと思います。
是非、私たちを頼っていただき動きの改善・上達を目指しましょう。
マンツーマンのリハビリを受けたい方、脳卒中の後遺症(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)、病院退院後のリハビリでお悩みの方は、お気軽にご連絡ください。
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